新型コロナウイルス肺炎が猛威を振るっている中国・武漢市では、医療施設で備品や病床などが不足しており、患者の受け付れを断らざるを得ない深刻な状況に追い込まれている。感染者が集中している湖北省では、あらゆる病院がここ数日、ソーシャルメディアで医療備品を寄付するよう市民に訴えている。消費者によるパニック買いで、マスクや除菌ローションなどが店頭から消えているためだ。武漢の小児病院は23日、ミニブログ「微博(ウェイボ)」に、「医療備品が不足しています。助けてください!!」とのメッセージを投稿した。中国工業情報化省によると、中央政府は武漢市に対し、医療備品の在庫から防護服や手袋などを送付。財政省は新型肺炎の対策資金として10億元(約160億円)の拠出を表明した。中国国営中央テレビ(CCTV)によると、中央軍事委員会は感染患者の治療に当たっている武漢市内の病院に軍医40人のチームを派遣した。