ワールドアスレチックス(世界陸連)は31日、注目が集まっていた米スポーツ用品大手ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」の大会での使用を禁止しない方針を明らかにした。一方で、世界陸連の専門家がヴェイパーフライについて、性能面で優位性があり陸上競技の高潔さを損なう可能性があると判断したと述べ、類似の新技術の導入を制限する考えも示した。世界陸連は新規則で、靴底の厚さを最大40ミリと規定した。ヴェイパーフライは36ミリで、これを下回る。また、底に埋め込むカーボンファイバー(炭素繊維)製のプレートは、ヴェイパーフライの既存モデル同様、1枚まで使用可能とした。また新規則では、4月30日以降の大会で使用できるシューズは大会前の4カ月間に市販されていたものに限定する。これはナイキの技術に対抗するために開発された他メーカーの試作品は使用できないことを意味する。