コウモリから人間に感染したとみられるウイルスによって、無敵の大国である中国がすっかりおとなしくなっている。当局は流行を制御して経済を再開させるのに苦戦しているが、中国の容赦ない台頭を予期することに慣れていた世界は、同国のパワーを含め、当たり前に思われるものなど何もないことを改めて思い知らされた。新型コロナウイルスがどの程度危険なものになるかは分からない。中国当局がこの問題の本当の規模をまだ隠そうとしている兆しはあるが、現時点では、新型コロナウイルスはエボラ出血熱や重症急性呼吸器症候群(SARS)などの病原体より感染力は強いが、致死率は大幅に低いとみられる。ただ、SARSとコロナウイルスの感染力はほぼ同じだと話す専門家もいる。