本数増加に備えて
「悪循環」を解消

 開業当初はほとんど遅れることがなかったつくばエクスプレスだが、現在では平日はほぼ毎日、5分から10分の慢性的な遅延が発生している。列車が10分遅れれば運行本数は1時間あたり3本減り、輸送力は1割以上低下。所定の1時間22本の運行すらも確保できなくなる。ましてやダイヤ改正によって運行本数が1時間22本から25本に増えると、列車間隔はさらに短くなり、後続列車に遅延が波及しやすくなる。

 こうした悪循環を断ち切るため、朝ラッシュ時間帯の区間快速を六町に停車させ、利用者の分散を図ることで混雑を平準化。遅延を抑制することで、所定の輸送力を確保しようというのが、今回のダイヤ改正のキモである。増発とは、やみくもに本数を増やせばいいものではない。その本数を計画通りに運行するための準備をしないと効果を発揮しないのである。

 もうひとつ、今回のダイヤ改正で新たに導入されるのが、八潮駅での交互発着だ。八潮駅は現在、上りホーム3・4番線のうち、3番線は八潮駅始発列車が、4番線は同駅を発着する列車が主に使用する。これをダイヤ改正後は、八潮駅を発着する列車は3番線と4番線を交互に使うようになる。これにより、停車時間を確保しつつ、列車間隔を短縮することが可能になり、その先の六町、青井に遅れを持ち越すのを防ぐというわけだ。

 つくばエクスプレスの増発は計算通りにうまくいくのか。そして混雑緩和は実現するのか。2020年度は、つくばエクスプレスの混雑と遅延に注目したい。