ルノー・日産自動車・三菱自動車のアライアンスの核心にあるのは緊張だ。カルロス・ゴーン前会長時代よりも民主的になる必要があり、コストもはるかに積極的に分担しなければならないだろう。当然のことだが投資家は懐疑的だ。3社のアライアンスにとって、この2日間は厳しいものだった。13日の東京株式市場の取引終了後に、日産は販売低迷を受けて通期配当を引き下げた。2020年3月期通期の営業利益の見通しは850億円へと、従来の1500億ドルから大きく下方修正した。利益率は0.8%を見込んでいることになる。翌14日の取引で日産株はほぼ10%下落した。日産に約43%出資している仏ルノーは、日産の減配に直接影響を受ける。ルノー自体も、14日の通期決算に合わせて減配を発表した。同社は減収と費用増にも苦戦を強いられている。ルノーの事業は昨年、フリーキャッシュフロー(純現金収支)をほとんど生み出さなかった。リストラ費用の計上後では、今年もゼロだろう。
日産・ルノー、合併せずに「合併効果」を期待
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