減少が目立ったのは、医・歯学系で前年比89%と、教員養成の同90%。共通するのは資格職を養成する学部ということ。近年の好景気で、就職は売り手市場が続いていることが影響しているようだ。河合塾教育情報部チーフの岩瀬香織さんはこう言う。

「ここ数年、大学生の就職状況が良く、資格を取得しなくても就職を心配しなくていいという背景がある。医師や教員など資格職の人気は以前よりは下がりました」

国公立・日程別志願者数/国公立大・学部系統別志願状況 (週刊朝日2020年2月21日号より)国公立・日程別志願者数/国公立大・学部系統別志願状況(週刊朝日2020年2月21日号より) 拡大画像表示

 さらに、教育学部に限れば、昨年は教員同士のいじめが報じられ、部活動や休日出勤など時間外勤務が常態化した労働環境が問題視されていることも志願状況に響いたと思われる。

 前年比92%と文系の人気のかげりもみられた。その要因を石原さんは次のように分析する。

「今年で東京オリンピック・パラリンピックが終わる。以降は経済の見通しが暗くなると思われて経済学部は人気が落ちています。経営・商、国際系の人気は、今年は落ち着いたとみられます」

 これに対し、前年比99%とほぼ横ばいで堅調なのは理工系だ。人気の筆頭はAIやデータサイエンス、IoTなどの情報系。成長分野に受験生が集まったといえそうだ。