注目すべきは千葉工業大で、前年比115.4%と増加率も全体1位だった。昨年の同じ志願者ランキングでも120%超え、一昨年は約110%と志願者数を伸ばし続けてきた。

「東京理科大や芝浦工業大が減っています。本来ここに出願する層の安全志向で、千葉工業大に出願したのではないでしょうか」(安田さん)

 さらに、14年に打ち上げられ、昨年、2度の小惑星着陸や世界で初めて小惑星でのクレーター作りに成功した「はやぶさ2」が、人気を後押ししたようだ。入試広報部長の日下部聡さんは次のように話す。

「2019年はメディア露出が多かったのです。ほとんどの観測機器などをうちが開発した小惑星探査機『はやぶさ2』をニュース番組や新聞で取り上げてもらいました。地方の受験生の出願が伸びているので、それで知名度が上がったのではと見ています」

 前年比106.7%の東京都市大は入試方式が志願者増につながった。「前期5教科基準点型」のセンター利用は、17ある学科ごとにあらかじめ合格基準点が明示され、センター得点がその基準点を上回れば即合格となる。基準点を用いない3教科型の出願が前年を下回ったのに対し、この基準点型は約30%増えた。

「国公立大の併願が多いのでターゲット層に合っており、受験生に安心感を持ってもらえる入試方式と考えています」(入試センター課長の小澤亮賀さん)

 ほかにも、18年に情報理工学部を開設した京都産業大、21年4月にみなとみらいキャンパスを開設する神奈川大などは、人気を集める結果となった。

「改革に動いているところはやっぱり増えています」(安田さん)

 安全志向が色濃く出た国公立大とセンター利用。センター試験の結果が芳しくなくとも、気持ちを切り替えて一戦必勝で臨んでほしい。(本誌・緒方麦)

週刊朝日  2020年2月21日号

AERA dot.より転載