中国外務省は19日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記者3人の記者証を無効にしたと発表した。同国が一報道機関に所属する複数の記者の記者証を同時に取り消すのは、毛沢東体制が終わってから初めてとなる。中国外務省は記者証の取り消しについて、WSJが先に掲載した論説記事に対する措置だとしている。WSJのジョナサン・チェン北京支局長によると、米国籍を持つジョシュ・チン副支局長とチャオ・デン記者、オーストラリア国籍のフィリップ・ウェン記者の3人が5日以内の国外退去を求められている。中国外務省が今回の措置に踏み切った背景には、WSJが掲載した「中国はアジアの病人」と題するオピニオン記事が国民の幅広い怒りを招いたことがある。同省と中国国営メディアはこの見出しを再三取り上げ、何らかの措置を講じる可能性を示唆していた。