学生時代は部屋に洗濯機がなく、コインランドリーで洗濯していたという中高年男性も多いはず。当時のコインランドリーの店内は、薄暗く、パイプ椅子と雑誌が置いてあるだけの質素なものばかりだった。ところが近年、独身男の御用達だったコインランドリーは驚きの進化を遂げているという。(清談社 真田まなみ)
明るい店内、カフェ、書店併設…
進化系コインランドリー事情
近年、カフェや書店、コンビニに併設された“進化系コインランドリー”が続々とオープンし、トレンドスポットとして注目を集めている。コインランドリー情報誌『ランドリービジネスマガジン(以下、LBM)』編集長の中澤孝治氏は、進化系コインランドリーが増えている背景についてこう語る。
「コインランドリーの女性利用者の増加が影響しています。共働き世帯や働く女性、子育てに忙しい主婦はコインランドリーで家事の時短ができることに着目し、その便利さが評価されているようです。そのため、近年の進化系ランドリーは女性客をターゲットにする傾向がありますね」
この数年で新設されているコインランドリーは、店内が明るく掃除が行き届いており、女性も入りやすいのが特徴だとか。かつての薄暗く雑然としたイメージとはかけ離れた店作りだ。
また、機能性重視の機器をそろえたコインランドリーは「子育て家庭のニーズを獲得している」と中澤氏。
「アレルギー対策のために、布団や毛布などの大物を洗う利用者が増えています。ほとんどのコインランドリーの機械はガスを熱源に利用しているので、毛布やタオルは自宅で洗濯・乾燥をするよりもふんわりと仕上がります。また、衣類の場合もコインランドリーで乾燥するとシワになりにくいというメリットがありますね」
自宅に浴室乾燥機や洗濯乾燥機などの設備があっても「乾燥に時間をかけたくない」「服にシワをつけたくない」という理由から、コインランドリーを利用する人も少なくないそうだ。