成城石井の原昭彦社長Photo by Kazutoshi Sumitomo

12年連続の増収増益を続けている成城石井。その原動力となっているのは、オリジナル商品や総菜だ。原昭彦・成城石井社長が明かす、「売れる」商品づくりを支えているバイヤーや調理人たちの活躍ぶりとは…?(構成/ダイヤモンド編集部 津本朋子)

“ガチンコ勝負”の
品評会で腕試し

 前回(「成城石井がスーパー不振の中で『12年連続増収増益』を実現できる理由」)、小売りのみならず、原材料や商品の輸入、物流、さらにセントラルキッチンなど、さまざまな機能を自社化して、売れる商品を世に出していることをお伝えしました。

 成城石井には、30人ほどの「調理人」が籍を置いています。一般的なスーパーにはいないであろう職種ですが、彼らは和食や洋食、中華、スイーツなど、さまざまなジャンルの専門性を持った料理人たちです。この職人たちが、オリジナル商品や、お総菜を開発・製造しているのです。

「良いものをお求めになりやすい価格で提供する」を創業以来のポリシーにしていますから当然、味・品質・価格のバランスにはとことんこだわる。しかし、自分たちだけが「おいしい」と思っていても自己満足にすぎません。そこで、積極的に外部の品評会に出品しています。

 例えば昨年、自家製ハム・ソーセージ6品が、ドイツ農業協会(DLG)コンテストのハム・ソーセージ部門で金賞を受賞しました。うち2品は3回連続で金賞を受賞しています。このコンテストは非常に厳しくて、「外観」「内観」「食感」「風味」「味」の5つの審査項目に対し、細かなところまでチェックされます。その全ての項目において1つの減点もなく満点を獲得した食品だけが、最高水準の品質の証しである金賞が授与されます。日本風に作っていては太刀打ちできません。セントラルキッチンでは、ミキシングや成形のための機械はドイツ製のものを使用し、薫製用のブナの木材はドイツから直輸入するなど、伝統製法にこだわって作っています。

 もちろん、コストはかかります。しかし、世界レベルの品評会で勝負できる商品を出していきたいから、挑戦を続けています。