パワポの7割以上の機能は使わなくてOK
このように、「スライドの型」を把握したうえで、その「型」を最速でつくるパワポの操作手順を知れば、劇的にプレゼン資料の作成スピードは向上します。
もうひとつ重要なことがあります。
パワーポイントには、実に多くの機能がありますが、その大半は使う必要がないということです。たとえば、多くの種類が用意されている「アニメーション」「画面切り替え」のなかで、私が主に使っているのは「たった5つ」だけ。体感値ではありますが、おそらく私は、全機能の7割以上を使っていないと思います。
しかし、それで十分です。
実際、私は限られた機能を使うだけで、孫正義氏をはじめ超一流のビジネスパーソンから「一発OK」を勝ち取ってきました。重要なのは、パワポの機能に詳しいことではなく、「スライドの型」を作成するために必要な操作法をマスターすることです。そして、限られた機能だけを迷いなく使うからこそ、資料作成スピードは劇的に速くなるのです。
そこで最新刊である『パワーポイント最速仕事術』では、「スライドの型」を示したうえで、それをつくるためのパワーポイントの操作手順を、280を超える「操作画面」を見ながら辿れるように構成しました。
掲載した「操作画面」のとおりにすればよいだけですから、はじめてパワーポイントを使う“超初心者”でも100%マスターできます。実際の仕事のなかで何度も繰り返すことで、本書のノウハウを「体」で覚えていただければ、圧倒的なスピードで「優れたプレゼン資料」をつくれるようになるはずです。
また、本書のノウハウを使えば、27万部を超えるベストセラー・シリーズ『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』に掲載したスライドのほぼすべてを作成することができます。これらのシリーズを最大限に活用するためにも、ぜひ本書を使いこなしていただきたいと願っています。
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、光通信に就職。「飛び込み営業」の経験を積む。2000年にジェイフォンに転職して以降、ボーダフォン、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)と17年にわたり移動体通信事業に従事。営業プレゼンはもちろん、代理店向け営業方針説明会、経営戦略部門において中長期計画の策定、渉外部門にて意見書の作成など幅広く担当する。
2010年にソフトバンクグループの後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され、事業プレゼンで第1位を獲得。孫正義社長に直接プレゼンして数多くの事業提案を承認されたほか、孫社長が行うプレゼン資料の作成も多数担当した。ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍したのち、2013年12月にソフトバンクを退社。独立後、『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』(ダイヤモンド社)を刊行して、ビジネス・プレゼンの定番書としてベストセラーとなる。
2016年株式会社固を設立。ソフトバンク、ヤフーをはじめとする通信各社、株式会社ベネッセコーポレーションなどの教育関係企業・団体のほか、鉄道事業者、総合商社、自動車メーカー、飲料メーカー、医療研究・開発・製造会社など、多方面にわたり年間200社を超える企業においてプレゼン研修・講演、資料作成、コンサルティングなどを行う。プレゼンテーション協会代表理事、サイバー大学客員講師なども務める。