この塾代や予備校代、私立高校の授業料なども含めた教育費と、小遣いを合わせた金額が月約50万円。そして夫が以前独立しようとして失敗し、作ってしまった借金の返済と何本か利用している教育ローンの返済が合わせて25万円強。これらの固定化した支出で収入の半分ほどがなくなる状況です。

 そこに通常より多めの食費や水道光熱費などがかかり、かつ2台ある自動車ローンの返済やガソリン代などの維持費、被服費などもろもろの支出で、今の状況を作り上げています。そして、一度失敗して多額のローン返済をする原因を作ってしまった夫は、負い目からか、それとも把握していないのか、妻のお金の使い方には一切の口出しをしません。

貯蓄をきちん築けるかどうかは
収入の多さ・少なさでは決まらない

 少なくともこれからも6~7年は教育費がかかるでしょう。貯金がない状況ですから、ある程度は教育ローンにも頼らないと、子どもを大学に行かせられません。Tさんのご主人の年収が高いので、奨学金は支給されない可能性が高いでしょう。

 教育費をかけたいと思うのであれば、その他の支出を減らしていく必要がありますし、その他をかけたいのであれば、教育費にそんなにこだわることは本来ならできません。ですが、そんなさじ加減もできないままで、今まで来てしまったのです。生き方のこだわりがあるにしても、夫婦できちんとお金の使い方について相談できていれば、このような状態には陥っていなかったでしょう。

 もしかすると、お金はどうにでも工面できると思っていたのかもしれません。ですが、収入には限りがある人がほとんどです。その中でうまくやりくりし、貯金など資産を築いていけるかどうかは、収入の多寡によるものではなく、きちんと自分のお金の「枠」を意識し、使い方を計画できるかどうかによるのです。

(家計再生コンサルタント 横山光昭)