筆者は仕事を始めてからほとんどの期間、もっぱら手元のスクリーンを使って人々と連携しながら遠隔勤務を行っている。したがってそうした働き方がどれほど孤独なものになり得るか、多少の知識はある。インターネットが孤独を癒すものではないことは私たちの誰もが感じていることで、私たちの直観は研究によって裏付けられている。インターネットを使う時間が長い人ほど幸福度が低く、そうした傾向が単なる幸福度との相関にとどまらないことを示す研究もある。孤独は私たちの健康に実害をもたらす問題だ。その危険度は肥満以上で、命への影響は喫煙とほぼ変わらない。しかしインターネットを通じたつながりが唯一の選択肢となったとき、私たちはどうすればいいのだろう。新型コロナウイルスが突然出現し、私たちは口を覆い、手を洗い、他人を避けることが――自分自身のためでなく、もしかすると私たちの大切な人にとって――生死を分ける問題だと言い聞かされている。