40歳を目前に会社を辞め、一生懸命生きることをやめた韓国人著者のエッセイ『あやうく一生懸命生きるところだった』が売れに売れている。韓国では25万部のベストセラーとなり、今年1月には邦訳版も刊行され、こちらもすでに4.5万部突破と絶好調だ。
日本でも「心が軽くなった」「共感だらけの内容」と共感・絶賛の声が相次いでおり、日本版の帯には有安杏果さんから「人生に悩み、疲れたときに立ち止まる勇気と自分らしく生きるための後押しをもらえた」と推薦コメントも寄せられている。
多くの方から共感・絶賛を集める本書の内容とは、果たしていったいどのようなものなのか? 今回は、本書の日本版から抜粋するかたちで、人間関係の疲れをどう癒やすかについて触れた項目の一部を紹介していく。

一人になりたいと思ったら、一人になるべきだ

 「一人でいたい」なんていう気持ちは、結局誰かとつながっているから生まれる。無人島に一人でいるなら、一人でいたいなんて思わないだろう。

 一人の時間を望むのは、それだけ人間関係に疲れている証拠だ。

 だから、一人の時間は必要だ。一人の時間は治癒の時間なのだ。

 人間関係で疲れた体と心を休ませてあげる時間。だからひとりで食事をしたり酒を飲んだり、一人でできることを楽しんだらいい。

 ただし、そうやって一人の時間を楽しんだ後は、必ず戻らなければならない。疲れてイライラする人たちの群れの中に。その事実だけを忘れなければいい。

 帰ってくる家がないなら、旅行は旅行になるだろうか?
 本当に独りぼっちなら、さみしさを楽しむことができるだろうか?

 一人の時間は、帰り道が約束された旅行でもあるのだ。本当の一人きりではないことを確認でき、感謝できる時間でもある。

(本原稿は、ハ・ワン著、岡崎暢子訳『あやうく一生懸命生きるところだった』からの抜粋です)