格安事業者が次々に参入し、市場全体も伸びている家事代行業界にあって、今なおシェアトップに君臨しているのが、「元祖」のダスキン。日本で同社が初めて提供したお掃除代行サービス「メリーメイド」は、高価格にもかかわらず、圧倒的な品質の高さを誇っている。

スタートアップも狙う
家事代行ビジネス

ダスキンは日本で初めて、お掃除代行サービスを提供しました。
価格は高いが、品質の高さはピカイチ。今もファンを着実に増やしている

 近年、共働き夫婦や単身世帯、高齢者世帯が増える中、家事の負担を減らすために家事代行サービスを利用する家庭が増えている。家事代行業の2017年の市場規模は前年比4.4%増の830億円で、2020年は940億円まで成長する見込みだ。

 最近では、ITを活用したベンチャーやスタートアップの参入も目立ってきている。例えば「タスカジ」は、利用者と家事代行者をマッチングさせるサービス。利用者は登録された個人の家事代行者をスマホで選び、直接やり取りして、掃除・洗濯、料理・作り置き、整理収納など依頼する家事の内容を決める。

 家事代行者ごとに実際に利用した人のレビューや実績などが掲載され、選ぶ際の目安になる。マッチング機能以外のサービスを省き、1時間1500円~という業界最安値で提供し、手軽に利用できる点も魅力だ。ただし、家事代行者によってスキルに差があり、料金も異なる。

 一方、スマホから簡単に予約できる「カジー(CaSy)」も注目株。家事代行を請け負うのは、タスカジのような個人ではなく、カジーが採用し、研修を受けたスタッフだ。見積もるための事前訪問はなく、掃除や料理など依頼内容に応じて適切な家事代行者が作業日に訪問する。

 料金はどの家事代行者でも1時間2190円~と、一律で分かりやすい。新型コロナウイルスの感染拡大を止めるため、政府から全国一斉休校の要請があったことを受け、家庭では子どもたちの昼食をどうするかが課題。それに対し、5日分の弁当のおかずを作り置きするプランを割引価格で提供するなど、ニーズに即応するビジネス巧者でもある。

 こうしたスマホで簡単に予約でき、低価格の家事代行サービスが新興勢力として台頭していることも市場拡大につながっている。従来、日本では「家事は自分でやる」が当たり前だったが、今は若い世代を中心に家事代行を「賢い選択の1つ」「必要経費」と見る向きも多くなってきている。家事のアウトソーシングは国内の家庭に着実に広がっているのだ。