米株市場にとってこの数週間は「世界の終わり」が来たように感じられたかもしれない。だが過去の相場急落を教訓とするなら、もっとひどい落ち込みになる可能性もある。今回の急落が何年分の強気相場を打ち消す下落だったか、そして1960年代以降の景気後退期に発生した株価低迷の中でもごく短期間にとどまっていることを考えてみよう。今回の弱気相場はすでに深く、たちまち根を下ろした。だがまだ始まったばかりだ。今や景気後退は不可避だと思われる。過去の例からみた最悪のケースは、2009年、1974年、1920年あるいは世界大恐慌の再来となることだ。この全てで投資家は、配当やインフレを加味した10年分の株価上昇を手放すことになった。今から10年前の水準に戻るとすれば、S&P500種株価指数は半減する必要がある。
深みに沈んだ米株市場、まだ序の口の可能性も
落ち込んで間もない今回の弱気相場、過去の事例と比較する
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