豪雪地帯でも
ウインタータイヤ装着を義務付けず

 実はアメリカでは豪雪地帯であっても冬場にウインタータイヤ装着を義務付けている自治体は非常に少ない。義務付ける条例を持つ自治体はあるものの、罰則はない。もちろん山道など一部では、チェーン規制が行われる。当局が雪道の安全対策に無関心というわけではない。

 温暖なイメージのロサンゼルスだが、近郊には富士山並みの高い山岳地帯があり、スキー場もある。通常はスキー場までオールシーズンタイヤで行けるが、降雪時など、山道に差し掛かったところでチェーン規制が行われる場合がある。それでも4WDは規制の対象外だし、ウインタータイヤを履いていれば問題ない。

 タイヤメーカー、そして『コンシューマーレポート』誌などは「ウインタータイヤはオールシーズンタイヤに比べて明らかに雪道での優位性があり、ウインタータイヤを装着すれば、ユーザーは冬でも安心してドライブできる」とアピールしている。それでも米国ユーザーはなかなかウインタータイヤに目を向けない。

 氷雪に覆われた特殊な路面状態に対応した冬用タイヤを選ぶ……日本のユーザーにとって当たり前の行為が、米国のユーザーには信じられないだろう。

CAR and Driverロゴ

(報告/土方細秩子、まとめ/CAR and DRIVER編集部)