リ・ヒョクミン氏は午前4時45分に目覚まし時計のアラームをセットしている。起床後、何分も経たないうちに自宅のデスクに向かい、仕事を始める。仕事とは、新型コロナウイルスの検査データのグラフを分析して、陽性か陰性かを判断することだ。臨床微生物学者であるリ氏は1日に6回、検査結果を受け取り、そのほとんどを所属する延世大学医療院セブランス病院の検査室で分析する。午後11時までには職場を出るが、大抵は夜中に起きて分析を続ける。「大変だが、誰もが大変な思いをしている」とリ氏は言う。新型ウイルスの感染拡大で多くの国の医療システムが混乱する中、韓国は持ちこたえている。同国が感染拡大を抑制し、感染率を下げることができた理由の一つは、感染者の迅速な隔離を可能にした効率的な検査ネットワークだ。同国がこれまでに行った検査数はイタリアの2倍の約30万件近くに上るが、感染者数はイタリアの3分の1以下だ。
新型コロナ、韓国の大量検査支える仕組みとは
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