米国は20カ国・地域首脳会議(G20サミット)議長国としてのサウジアラビアの立場を利用して、同国に増産を思いとどまらせる方向に議論を仕向けようとしている。複数の関係者が明らかにした。  新型コロナウイルスの世界的流行を踏まえた原油供給態勢を巡りサウジとロシアが衝突したことをきっかけに、今月に入り原油価格は急落している。石油輸出国機構(OPEC)の盟主サウジとロシアの対立で、OPECとロシアの4年間にわたる協調関係にも亀裂が入った。ここへ来て、サウジ政府は増産と値下げでロシアから市場シェアを奪う構えを示している。  G20は26日、ビデオ会議形式で臨時首脳会議を開く予定だ。