世界の多くの国々が封鎖状態となる中、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、あらゆる場所で個人の自由を徐々に削り取っている。このパンデミックはまた、民主的な機構と管理手法を弱める言い訳としても使われており、こうした独裁主義化の流れは、現在の公衆衛生上の危機が後退した後も継続する可能性がある。ロシアでは、ウラジーミル・プーチン大統領が今月、議会に大統領の任期制限の撤廃を盛り込んだ改憲案を承認させた。これは、彼が一生大統領の座にとどまれることを保証するものだ。ちょうどこの時期には、新型コロナウイルスの脅威のためにこうした憲法改正に反対する民衆の抗議行動ができなくなっていた。ボリビアでは、選挙を経ていない暫定政権が、5月に予定されていた大統領選挙を取りやめた。ハンガリーでは、オルバン・ビクトル首相が、自身が発令する政令による統治を可能にし、「虚偽」を広める人々の収監を認める法律の制定を進めている。
新型コロナ、世界の独裁勢力強めるか
パンデミックの緊急事態は民主主義を弱体化させる機会となる
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