スキーのゲレンデはオープンで、レストランもにぎわいを見せ、ショッピングモールは買い物客であふれている。ようこそ、スウェーデンへ。新型コロナウイルスの感染防止策として、都市封鎖や営業停止を命じている多くの西側諸国とは異なり、スウェーデンは劇的に異なるアプローチを採用している数少ない国だ。欧州や米国の大半の地域では、政府が移動の自由を厳しく制限する中、人々にとって自宅が社会生活の拠点となっている。だが、スウェーデンではオフィスも店舗も開いており、政府が発動するのも制限ではなく推奨にすぎない。これからそうした戦略の効果を見極める構えだ。企業も通常通り営業を続け、幼稚園も学校も休園・休校措置は取っていない。長い冬が終わり、首都ストックホルムでは週末、カフェやアウトドアのバーが繁盛するなど、市民の多くは外へ出ていい天気を楽しんでいる。強制されている唯一の措置は、レストランやバーは店内があふれかえるのを避けるためテーブル席のみに限定すること、50人以上の集会を禁止することだけだ。
コロナ対策で独自路線、スウェーデンの賭け実るか
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