米マサチューセッツ州のチャーリー・ベーカー知事は、新型コロナウイルスの感染封じ込めに必要とされる「N95」マスクを中国メーカーから大量に購入する契約をまとめたが、輸送手段を求めていた。新型ウイルスの世界的流行を背景に世界の官僚機構が事実上まひ状態に陥る中、知事は国務省や中国のインターネットサービス大手テンセントホールディングスなど民間企業と協力して数々の難関を突破し、米プロフットボールNFLの名門ニューイングランド・ペイトリオッツの専用機での輸入を実現させた。1日午前3時38分、120万個のN95マスクを積んだペイトリオッツ専用機が中国・深センの空港を飛び立った。動画と写真は、貴重なN95マスクの箱が赤・白・青とペイトリオッツのロゴで彩られたボーイング767型機に積載される様子をとらえている。複数の関係者によれば、中国当局がペイトリオッツ専用機に認めた駐機時間は最長3時間。地上係員は2時間57分でマスクを積み込んだ。その間、乗員は機内にとどまった。ペイトリオッツ機は2日にボストンのローガン国際空港に到着する。