小売り店
東京都内では、至る所で小売り店の営業時間短縮の措置がとられている Photo by Jota Sasaki

新型コロナの影響で
激減する労働者の収入

「お客さんが来ないのでシフトを1時間早く切り上げて」「営業時間を短縮せざるを得ないので出勤時間を1時間遅らせて」

 新型コロナウイルス感染症(以下「新型コロナ」)のまん延に伴い、小売業・飲食店のパートやアルバイトなどに対して、こうした要請がなされているようだ。告げられた側には困惑や、やり場のない怒りが生じていることだろう。

 問題は、そんな事態が各所で見られていることだ。新型コロナの影響が全国に及ぶ中では、たとえ1人1日1時間の短縮でも、筆者の試算したところでは、小売業で働くパート・アルバイト全体で減らされる収入の総額は1時間あたり約3億8000万円、飲食店では1時間あたり約4億3000万円に達する。

 安倍晋三首相から3月2日からの公立学校の臨時休校要請が発せられた2月27日以降、都内の多くの自治体の春休み開始前日である3月25日までの平日は17日間に及ぶ。単純に上記の金額を17倍すると約137億円に達する。その影響は甚大だ。ロングヒットした映画「ボヘミアン・ラプソディ」の興行収入は、3月末までで約131億円に達しているが、既にそれを超えている。事態の長期化が見込まれる中で、こうした労働者の手取り減が個人消費に与えるマイナス面は、無視できない。