業績不振の日産自動車・仏ルノー連合は春になれば心機一転、再スタートを切るはずだった。利益や販売台数の詳細な予想に裏付けられた向こう3年間のビジョンを発表し、投資家の注目を集めることを経営幹部は期待していた。  だが予想はもう意味をなさなくなった。販売が消滅し、大半の工場が閉鎖される中、両社のトップはいつ業務が平常状態に戻るのか知るすべもなく、視界不良で飛行していると話す。  日産の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)はインタビューで、現時点で2020年の正確な予算を立てられる自動車メーカーがどこにあるのだろうかと語った。