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 政府は4月7日、新型コロナの感染拡大に対応するための緊急経済対策を閣議決定した。総事業規模は108兆円(うち財政支出は39兆円)と、リーマン・ショック時を上回る過去最大規模となった。

 緊急事態宣言の発令による経済活動へのマイナスの影響を相殺するほどではないにしても、売り上げが急減している企業の資金繰り支援や収入を失った家計の生活支援に重点を置いているなどおおむね評価できる内容だ。

 だが景気落ち込みの幅やスピードが異例の景気後退に対し、解消すべき問題点もある。

景気落ち込みのスピードの早さ
幅、性質が異質の危機

 今回のコロナ・ショックは、リーマン・ショックなどと比べてもさまざまな面で、過去に例を見ないタイプの景気落ち込みだ。