米国と中国は、新型コロナウイルスの発生源を巡って対立し、互いの危機対応に非難を浴びせるなど、激しくいがみ合っている。だが舞台裏では、両国の何百人もの医師や科学者がオンラインプラットフォームを通じて協力を深めている。バーチャル会議を開催し、患者の治療法や必要な医療用品の調達に関してメモを交わすなどしているのだ。「公衆衛生に対する共通の脅威に直面すると、医学と科学が良い方向への推進力となり、政治を超越することは繰り返し証明されている」。ハーバード大学医学部のジョージ・デイリー学部長はこう話す。同氏は2月以降、中国政府のコロナウイルス専門家チームの責任者と緊密に協力している。協調への水面下の動きは、コロナウイルスへの治療効果が期待される薬剤の治験開始や、両国の主要医療機関による長期プロジェクトの活性化にもつながっている。
協力惜しまぬ米中の医師、政治的対立よそに
米国と中国の多くの医者や研究者は新型コロナウイルスの治療法などで交流
有料会員限定
あなたにおすすめ