お金でモテようとするのに
お金目当てを嫌う矛盾

 第一に、「お金でモテようとしているのに、お金目当ての女を嫌う」という一見矛盾している男性で、このタイプは実に多い。

 かつてJJ系とかシロガネーゼ予備軍とかいわれた女性たちは、どうにかお金持ちの男の助手席に座って、自分自身にも価値をつけようと狙っていた。

 そうした女性たちを射止めるために、男たちは学歴をつけたり良い会社に入ったり人より働いたりして、恋愛における自分の選択肢を増やそうとした時代が確実にあった。

 いかにもそうやって成功した世代の男たちを、かつて夜の街で接客していた頃によく見かけた。

 彼らの多くは、良い車に乗ったり良いレストランを予約したり高いプレゼントを用意したりして、自分の魅力としてのお金をアピールするのにもかかわらず、女性がそれを喜ぶと「こいつは金目当てかもしれない」と猜疑心を募らせ、卑屈になったり横暴になったりする。

 私が以前付き合いのあった、商社から独立していくつかの飲食店を経営し、それなりのお金を自由にできる立場の男性はまさにそんなタイプだった。

 女性がいれば無理をしてでもお金で見栄を張り、必要以上にお金を撒くのに、女性にちやほやされたり、ちょっと恋愛関係が始まったりすると、途端に、「お前はどうせ俺が貧乏だったら寄ってこなかった」などと卑屈なことを言いだす。

 お金によって増えた選択肢を「成功の証」と捉えるか「金目当て」と捉えるかは、単に彼の気分を左右するだけでなく、恋愛相手を見下した態度につながることもある。

 彼らは「どうせこいつらは俺のお金しか見ていない」と断定するが、彼らこそ相手を「どうせ金目当てとしか思っていない」のである。

 それはとても悲しいことだ。

 若い男性がその体力や肌のハリを使って女性を落とそうとするならば、年上の男性が経済的な余裕や地位を使って女性を落とそうとするのは自然のはず。だが、ことお金となると自分の魅力と引きはがしてその関係を悲観する。