韓国では、調査担当者がスマートフォンのデータをスキャンし、接触者から新型コロナウイルスに感染した可能性のある人々を10分以内に割り出している。イスラエル政府は、通常ならテロ対策に従事する公安庁(シャバック)の情報部門を活用して、通信データからコロナウイルス感染の可能性のある者を探し出している。英国のある警察署は、公共エリアを監視するためドローンを飛ばし、戸外に散歩に出る住民に注意を促している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)は、デジタル監視の新たな時代の幕開けを告げるとともに、データに関するプライバシーの感覚を塗り替えようとしている。各国政府は、個人を追跡、監視するための新たなデジタル監視ツールを押し付けようとしている。多くの市民は、新型コロナウイルスへの防御を強化するための追跡技術を歓迎した。しかし、プライバシー保護を訴える一部の人々は、保健衛生上の危機が過ぎ去った後も政府がこうした対策の解除を渋るのではないかとの懸念から、慎重になっている。
政府のプライバシー侵害、コロナ対策で進む
パンデミック抑制のため個人を監視する技術を導入、行き過ぎの懸念も
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