――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト ***  標準的なリセッション(景気後退)は経済を転覆させるだけにとどまらない。市場の行き過ぎを一掃し、勝者を敗者に、そして時には敗者を勝者にする。  だが今回、これまでのところは様子が違う。新型コロナウイルスがもたらした危機と経済閉鎖は、投資家が強気相場で陥った習慣を帳消しにするどころか、株式市場の二大トレンドに拍車を掛けている。安定的な業績を誇る米ハイテク株と「クオリティー」株が、市場全体を上回り続けているのだ。