コロナ苦境の業界が模索する延命策、泊まらないホテル・前売り飲食とは
外出自粛要請で客数の大幅減少に悩まされるホテル、飲食業界。延命のため、さまざまな手段が講じられている Photo:NurPhoto/gettyimages

外出自粛の影響を受け、飲食店やホテルなどの宿泊施設が危機的状況に陥っている。影響の長期化が予想される中で、業界では延命のための試行錯誤が続く。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

コロナ閉店を食い止められるか
「前売り券」で売り上げ20万円の飲食店も

 コロナ閉店――。外出自粛による客数の大幅な減少で飲食店は限界を迎え始めている。終束時期が見えない中で、閉店を決める店も少なくない。

 やむなく臨時休業を決めても、人件費や家賃など、固定費の支払いが飲食店の体力を大きく削る。少しでも売り上げを確保しようと、テイクアウトやデリバリーを活用する店も増えてきた。しかし、デリバリーのプラットフォームには飲食店からの申し込みが殺到しており、サービス開始まで2カ月以上かかるケースもあるという。

 こうした中で活発になってきている飲食店の売り上げ確保の手段が、「前売り」だ。

 4月初旬、都内のイタリア料理店、トラットリア ラ タルタルギーナは、ネットショップ作成サービスBASEを活用して「前売り食事券」の販売を始めた。

 平時は毎日満席が続いていた同店だが、3月末に東京都の外出自粛要請が出たことで予約数が急減した。対応を模索する中で、「アルバイト店員からBASEでのチケット販売を提案され、始めてみることにした」(店主の濱崎泰輔氏)という。

 5500円のコースプランなど、いくつかの前売り食事券をBASEで作成したネットショップで販売。店のフェイスブックページなどSNSでも積極的に呼びかけを行い、販売開始からわずか2日で20万円売り上げた。