英実業家リチャード・ブランソン氏(69)は2カ月前、自身が率いるヴァージン・グループのブランド名を冠した世界規模の旅行・観光会社で最初のクルーズ船「スカーレット・レディ」を進水させた。このクルーズ船は現在、運航が延期となっている。グループ航空会社の一つであるヴァージン・オーストラリア・ホールディングスは21日、任意管理手続き(民事再生法に相当)に入ったと発表した。また、大西洋を横断する路線で知られる英ヴァージンアトランティック航空も英政府に金融支援を求めている。ブランソン氏は航空、鉄道、コーラ、ウエディングドレスなどさまざまな分野の事業を「ヴァージン」ブランドで展開し、引き換えに株式を取得したりライセンス料を受け取ったりして、英国で有数の資産家となった。手掛ける大規模事業の一部は旅行・観光業に特化している。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で、同氏は今やこうした業界のメルトダウンのただ中にいる。
ブランソン氏、旅行・観光会社の救済に奔走
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