ダイヤモンド社刊 1800円(税別) |
「自らを成果をあげる存在にするのは自らである」(『プロフェッショナルの条件』)
成功の鍵は責任にある。大事なことは、自らに責任を持たせることである。あらゆることが、そこから始まる。責任ある存在になるということは、成長の必要性を認識するということである。自らの総力を発揮する決心をすることである。違いを生み出すために、何を学び、何を成すかを問う。
成長するということは、能力を修得するだけでなく、人間として大きくなることを意味する。責任に重点を置くことによって、より大きな自分を見るようになる。誇りと自信である。一度身につけてしまえば失うことのない何かである。目指すべきは、外なる成長であり、内なる成長である。
仕事が刺激をもたらしてくれるのは、成長を期しつつ、自らが仕事に興奮と挑戦と変化を生み出すときである。かかる能力は、自らと自らの仕事の双方を新たな次元で見ることによってもたらされる。
ドラッカーは、指揮者に勧められて客席から演奏を聴いたクラリネット奏者の例を引く。そのとき彼は初めて音楽を聴いた。その後は上手に吹くことを超えて音楽を創造するようになった。これが成長である。
「自らの成長につながるもっとも効果的な方法は、自らの予期せぬ成功を見つけ、その予期せぬ成功を追求することである。ところがほとんどの人が、問題に気をとられる」(『プロフェッショナルの条件』)