個々人の事情があるため、どんな使い方でも正解といえますが、実はそもそもこの制度が提案された目的に照らし合わせると、経済学の観点からは、唯一の正解は「4」なのです。

「そんなバカな」と思うかもしれませんが、5月時点で安定した収入のある会社員が、この制度の趣旨に沿って何らかの社会貢献をしたいと考えるなら、行うべきまさかの行動は「4」が正しいのです。その理由を説明しましょう。

不要不急なものに使うのが
「最も正しい」理由とは

 記憶に新しいと思いますが、そもそも政府が最初に考えたのは「コロナで生活が困窮した世帯に30万円給付」という政策でした。しかし、野党から反対の声が多く、与党内部からも異論が出され、最後は与党連合の公明党が説得する形で、現在の一律給付の方針に変更された経緯がありました。

 このタイミングで、実は政策の目的が変わったのです。つまり、生活困窮対策のための30万円ではなく、「経済回復を目的とした10万円給付」が今回の政策の意図です。

 コロナのせいで、2月から4月にかけ、日本経済は実質的に動きがとれない状態が続いています。「金は天下の回りもの」といいますが、金が回らない状態が続くと経済は成り立たなくなります。

 特にコロナのように先行きが不透明な事態では、皆どうしても寓話の『アリとキリギリス』のように、冬に向けてお金を貯めこんでしまいがちです。でも、皆がお金を使わなくなると大不況がやってきます。今でも不景気ですが、自粛が解除された後にもっと深刻な不景気がやってくることになります。

 しかし自粛解除された後も、困窮している人はお金が使えません。だからそうした人たちにお金が回るように、その他の人がお金を使わなければいけないのです。そのために、政府が国民に10万円を配って「このおカネで日本経済を救ってください」と頼んでいる。それが今回の制度の真意です。