米連邦準備制度理事会(FRB)が中央銀行の定義を変えつつある。FRBは新型コロナウイルス危機から米経済を守るため、貸し出し対象を企業や地方自治体にまで広げることでタブーを破った。危機時に誰をどのような条件で支援するのか、そして救済資金を取り戻すためにどのようなリスクを取るのか。FRBはこうした問題を1世紀前から避けて通ってきた。FRBはまた、米国債を大量購入することで、積み上がる連邦債務の資金手当てにおける中銀の行動領域の限界を押し広げた。これにより、通常なら回避しようとする政治決定へとさらに深く関与することにもなった。FRB幹部はいずれも好き好んで行っているわけではない。他に選択肢はないと確信しているのだ。
FRBがタブー打破、コロナ危機で未踏の領域へ
企業や州・地方自治体にも融資、中央銀行を再定義する動き
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