112年の歴史を持つ老舗百貨店チェーンの米ニーマン・マーカス・グループが7日、連邦破産法11条の適用を申請した。もともとネット通販業者との競争に苦戦を強いられていた上、新型コロナウイルスの影響で客足が遠のいたことが追い打ちをかけた。米経済活動の停滞を背景に、今週は衣料小売りのJクルー・グループも破産法の適用を申請している。ニーマンはテキサス州南部地区の破産裁判所に破産法の適用を申請。負債約51億ドル(約5400億円)のうち40億ドルの圧縮を目指している。再建に向けた大量閉店や資産売却は予定していない。今秋には財務基盤を強化し、破産法の保護下から脱却したい計画だ。2013年に60億ドル(債務含む)で同社を買収したプライベートエクイティ(PE)の米アレス・マネジメントとカナダの公的年金運用主体、カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)には痛手だ。