また、別の編集者によれば、ネット上のレビューについて編集者が気にするのは「内容より量」なのだという。

「食べログなどグルメサイトのレビューとは違い、書籍のレビューはレビュー数が多ければ多いほど評価が上がる傾向があります。全体的に見れば辛口評価の人が少ないからなのかもしれません。また、レビュー数はその本の口コミ人気ともある程度相関します。編集者にとっては、レビュー数は多ければ多いほど良い。

 ただ、『レビュー数が多い作家=人気作家』と捉えている編集者もいるのですが、個人的にはそう捉えることに懐疑的。アピールのうまい作家はSNSや個人のサロンでファンにレビューを呼びかけるのですが、寡黙な作家はそういうことをしないので。ある程度の目安になる、くらいですね」(編集者C氏)

嫌いな作家の低評価レビューは
励みになる!?

 さて、最初に「ネット上のレビューは読まない派」の声を紹介したが、著者の中には、もちろん「きちんと読む派」も多い。彼らは、低評価レビューについて、どう思っているのだろう。

「基本的に褒められたがりなのでレビューは頻繁に見に行きます。低評価レビューを目にしてしまったときはもちろん凹みますが、SNSで『こんなこと書かれてた!』と自虐ネタに使います」(文筆家)

「明らかに読んでない批判は気にする必要ないと思うのですが、買って読んでくれて、その上で寄せられる『思ってたのと違った』『つまらない』『理解できなかった』『絵が嫌い』などの声は、ある程度参考にします。もちろん、批判を気にしすぎて守りに入るとこれまでのファンも失ってしまうと思うので、バランスを取りながら批判に向き合うことが大事だと思っています」(漫画家)

「自分の作品の良いところ、悪いところを一番わかっているのは自分と編集者だと思っていて、お客さんからの評価は良ければご褒美だし、悪ければ悪かったでしょうがない。創作は常にどれだけ自分のベストを出せるかだと思っているので、レビューで何を書かれていてもあまり気になりません」(作家)

 作り手の高潔さを感じさせるコメントが並んだところで、下記のような意見も。

「私ではなくて知り合いの著者さんなのですが、彼は自分の書くものに絶対の自信があるので、どんなにけなされても『アホが何か言ってるな』と思うだけで何も気にならないんだそうです。そのぐらいの心の強さを私も欲しい……」(ライター)