原油価格は過去最大の供給減と世界的な燃料需要の持ち直しを背景に、先月の暴落から急反発を演じている。多くの投資家は燃料需要の増加について、迅速な景気回復の兆しと期待している。
価格は大半の生産業者が利益を出せる水準を依然として下回っているが、米石油大手エクソン・モービルからシェールオイル大手EOGリソースに至るまでが生産を減らし、油井を閉鎖している。こうした供給削減の一方、中国では工場稼働が燃料消費を押し上げると同時に、世界最大の原料消費国である同国の経済成長は平常に戻りつつある。米国や欧米の一部地域では自動車の利用が復調の兆しで、ガソリン需要も回復傾向にある。