コロナ,子ども
コロナ対策はまだまだ気が抜けない。小児を含む子どもの感染が増えている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 5月25日、政府は残る首都圏の1都3県と北海道について、緊急事態宣言の解除を発表した。ようやく我々に「日常」が戻って来るわけだが、「コロナとの共生」が求められる中で、今後も気を抜けない状況が続きそうだ。

 そんな中、足もとで話題になっているのが、若年層におけるコロナ感染の拡大である。とりわけ、5月6日付読売新聞の集計によると、新型コロナウイルスの10歳未満の感染者数が全国で200人を超え、そのうちの約9割近くが4月以降に感染が判明したものだという。要は、子どもに感染がじわりと広がっているということである。

 こういうニュースを耳にするせいもあり、筆者の周りの小学生以下のお子さんを持つママたちの中には、過剰なほどに神経質になっている人も少なくない。情報が錯綜しているために、逆に何を心配して、何を大丈夫だと思って過ごせばよいのかの判断基準に、彼女たちは戸惑っているようにも見受けられる。

 そこで、今回は現役小児科医である東京大学医学部附属病院の池山志豪医師に「今、小児科医が日本のママに伝えておきたいこと」について、話を聞いた。

「もちろん、こうしたニュースを聞いたら、小さな子を持つママが不安になるのも無理はないです。しかしながら、小児においては過度に心配する必要はありません。ママが神経質になりすぎるのも、逆に子どもにとってはストレスになるので、やるべきことさえ、しっかりやっていれば大丈夫ですよ」と池山医師は言う。

子どもにじわりと広がるコロナ感染
小児科医の目から見た「危険信号」

――新型コロナで重症化する小児が増えているというニュースもあり、小さな子を持つ母親たちが怯えています。母親たちの不安をどう思いますか。

 まず安心してもらいたいことは、身体的な観点からは、そもそも小児は重症例がかなり少ないということです。つまり感染したとしても、新型コロナウイルス感染に特有の症状はなく、一般的な風邪で終わるケースが非常に多いと考えられています。そのため入院は必要にはならず、自宅療養で経過をみるケースが多いのです。

 子どもは普段からよく風邪をひくこともあり、小児科医にとっても新型コロナウイルス感染なのか、その他のウイルス感染なのかを見分けるのはかなり困難です。また、PCR検査を行うことが診断の唯一の鍵ですが、現時点では重症例や大人を中心に検査が行われており、一般的な風邪症状の子どもに検査が行われるケースはかなり少ないのが現状です。