中国の科学者らはこのところ、武漢市の研究所と野生動物の生鮮市場について、新型コロナウイルス感染の発生源との見方を排除したと述べている。発生源を巡る米当局者などの主張にこれまで以上に具体的な反論を示した格好だ。武漢ウイルス研究所は何らかの事故でウイルスが流出したとの疑惑の渦中にある。王延軼所長は先週末、国営の中国中央テレビ(CCTV)に対し、新型コロナは同研究所が研究対象とするいかなる病原体とも大きく異なり、そこから漏れ出た可能性は全くないと断言した。これとは別に、中国疾病対策センターの高福主任は26日、武漢の生鮮市場から採取したサンプルを検査したところ、市場で販売される動物と病原体の関連性は示されなかったと述べた。当初は人へのウイルス感染経路とみられたが、「これで市場は犠牲の一つだったことが明らかになった」としている。