米国による制裁や原油価格の急落による打撃で、イラン経済はとりわけ深刻な打撃を受けている。その一方で、株式市場は世界屈指の好調なパフォーマンスをみせている。  テヘラン証券取引所の主要株価指数は2月半ば以降、100%近い急騰を演じており、現地通貨建てベースで値上がり率トップクラスだ。バブルが崩壊すれば大損した投資家から強い反発を受ける恐れがあるにもかかわらず、イラン政府は株式ブームの追い風に乗って、国有資産の売却を急ぎ、悪化が著しい財政のてこ入れに動いている。