米国による制裁や原油価格の急落による打撃で、イラン経済はとりわけ深刻な打撃を受けている。その一方で、株式市場は世界屈指の好調なパフォーマンスをみせている。テヘラン証券取引所の主要株価指数は2月半ば以降、100%近い急騰を演じており、現地通貨建てベースで値上がり率トップクラスだ。バブルが崩壊すれば大損した投資家から強い反発を受ける恐れがあるにもかかわらず、イラン政府は株式ブームの追い風に乗って、国有資産の売却を急ぎ、悪化が著しい財政のてこ入れに動いている。イランのハッサン・ロウハニ大統領は22日、政治システムの強固さを示す証拠だとして、国内株式市場の「目を見張る上昇」を称賛。一方で「安心して投資が行えるよう、資本市場や証券取引所の安定に対する国民の信頼回復に努めなければならない」とも述べ、足元の株式ブームに慎重な意見があることも認めている。国営イラン通信(IRNA)が報じた。
経済危機イランで株バブルなぜ
政府は国有資産の売却を急ぐ
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