黒人男性のジョージ・フロイドさんが警官に押さえつけられて死亡する事件が起きてから、怒りにかられたデモ参加者が通りや公園、テレビ画面を埋め尽くしている。それでもブリジェット・ランプキンスさん(46)は朝には化粧をして、顧客とのオンライン会議で笑顔を見せる。「こんなときでも会議に参加して、何も問題はないかのように振る舞わなければならない」「これが昼間の仕事で、黒人であることは別の仕事のよう」。会計・コンサルティング会社アイズナーアンパーで事業開発ディレクターとしてマイアミで働くランプキンスさんはこう話す。夜はデモのニュースを遅くまで見ている。人種の分断をめぐる国民の不満が爆発し、多くの黒人プロフェッショナルはつらい気持ちを抱え、難しい問題に直面している。彼らの多くは企業社会の中で何年もかけてキャリアを築いた。取締役会の黒人比率が上昇するなど、一部で前進も目にする一方で、彼らはそれ以上に多くの限界があることも知っている。フォーチューン500社で黒人の最高経営責任者(CEO)はたった4人で、プロフェッショナルの立場で雇用されている黒人は全体の8%にすぎない。
黒人プロフェッショナルの葛藤、米暴行死で浮き彫りに
抗議デモが続く中、アフリカ系米国人のビジネスマンたちはつらい気持ちを抱え、難しい問題に直面している
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