中国の都市や地方では、一見矛盾するような二つの事が同時に進んでいる。同国が世界の技術覇権を巡って米国との差を縮める一方、経済の大部分で混乱が続いているのだ。中国国内で先駆的に開発された電気自動車(EV)は無人の集合住宅の前を走り抜け、人工知能(AI)で動く工場のロボットは失業中の大卒者が購入できない製品を大量生産している。政府債務が前例のない水準に急増する中、国営の技術ファンドは赤字の新興企業に数十億ドルを投じている。AI新興企業のディープシークが今年頭角を現したことは、中国が世界で最も競争の激しい技術分野において米国に挑めることを示した。一方、中国政府のこの成果には、高い代償が伴っている。
技術覇権へ突き進む中国、穴だらけの経済隠せず
国内技術による調達で中国は米国の強敵となったが、それには大きな犠牲が伴っていた
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