マイクを握り休業補償を求めるIさん
際コーポレーション本社前で、マイクを握り休業手当を求めるIさん(写真左から3人目) Photo by Kenichi Kita

新型コロナにより多くの飲食店が厳しい経営を迫られる中、休業手当をめぐり、非正規社員への対応の格差が広がっている。(ジャーナリスト 北 健一)

アルバイトに
休業手当を払わない企業

 東京など1都1道3県には出され続けていた緊急事態宣言を政府が解除する直前の5月25日昼過ぎ、飲食店大手の際コーポレーション(本社・東京都目黒区)前に、同社が運営するイタリアンのお店で働くIさん(50)の姿があった。加入した飲食店ユニオン(首都圏青年ユニオンの分会)の仲間たちと一緒に、団体交渉(団交)を求めに来たのだ。

 Iさんは4年半前から、東京23区内にあるイタリアンの店でアルバイトとして働いてきた。スパゲティやピザが人気で、夜はアルコールも出す。午前10時半に出勤し閉店は午後11時。連日、終電近くまで働き、手取りは30万円を超えた。

 ところが3月25日、際コーポレーション傘下の別の店で、あるアルバイトが新型コロナに感染したことがわかった。すると会社は「明日からアルバイトは来なくていい」と一方的に通告。その後、傘下の店は次々休業し、社員には賃金の6割の休業手当が払われたが「アルバイトには払わない」の一点張りだった。