米ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイドさんが拘束中に白人警官の暴行を受けて死亡した後、わずか数日という異例の速さで、全米各地の警察や政治家は警官不祥事の疑いがある事例に対応している。暴行死への抗議デモが全国的に拡大するさなか、警官らの懲戒処分が急増中で、各都市や警察当局は警官に解雇、休職、刑事告訴などの処分を下している。ミネアポリスの元警官デレク・ショービン被告が膝でフロイドさんの首を押さえつけ、フロイドさんが「息ができない」と訴える場面を、通行人が動画に撮影してから24時間以内に、同市のメダリア・アラドンド警察署長は、同被告および現場で傍観していた警官3人を解雇した。これに対し、2014年に起きた同様の事件ではニューヨーク市警察が関与した警官を解雇するまで5年を要した。黒人男性エリック・ガーナーさんが逮捕された際、白人警官に背後から首を締めつけられ「息ができない」と訴えた後、死亡した事件だ。この際にも事件を捉えた動画が拡散し、大規模な抗議デモが行われた。
米警察が急ぐ懲戒処分、黒人暴行死が契機
正当な手続きなしに処分が決まっていると労組は批判
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