――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト ***  ホワイトハウスがベトナム戦争以来最も破壊的な米国の大衆運動への対応にもたつき、米社会が人種間の関係という悩ましい問題に突き当たっている今、外国のオブザーバーの多くが、こうした出来事は米国の衰退を示すさらなる兆候だと解釈するだろう。そして内省的で分断された米国は恐らく世界情勢から手を引くと予想するだろう。だがそれは間違いだ。  言うまでもなく、ドナルド・トランプ大統領にはおなじみの疑問がつきまとう。だが多くの世界的指導者が抱く疑問は、大半の米国人の脳裏にある問いとは異なる。