ドナルド・トランプ米大統領は世界保健機関(WHO)からの脱退を宣言したが、米国はWHO加盟国であり続け、WHOとの協調を続けている。このため職員の間では同国が宣言を実行しないとの期待が高まっている。トランプ大統領は5月29日、記者団に「きょうWHOとの関係に終止符を打つ」と語ったが、WHOはこれまでに米政府から計画についての通知を受けていない。トランプ氏は5月中旬にWHOが中国寄りだと批判した上で、WHOが30日以内に改善しなければ脱退すると示唆していた。脱退宣言はその約10日後で、WHOは米外交官らとともに対応を検討中だった。トランプ氏が期限前に脱退を宣言した理由は不明だ。ただ、米国はそれ以降で脱退に向けた正式な手続きを開始していない。複数の関係者によれば、WHO職員は米政府機関で、米政府職員はジュネーブのWHO本部で、それぞれ勤務を続けている。
米、WHOとの協調継続 トランプ氏脱退宣言でも
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