米連邦最高裁判所が職場での性的少数者(LGBT)差別は違法との歴史的な判断を下したことで、キリスト教福音派の有権者のつなぎとめを重視するドナルド・トランプ大統領にとっては、再選の行方を巡り新たな不透明感が生じている。最高裁は6対3で、1964年制定の公民権法は、性的指向や性自認に基づき雇用主が労働者を差別することを禁じているとの判断を示した。保守派は今回の判断を激しく非難するとともに、その矛先をニール・ゴーサッチ判事に向けた。ゴーサッチ氏はトランプ氏が任命した保守派判事だ。最近の世論調査によると、信仰心の厚い有権者の間では、トランプ氏への支持に陰りが出ていた。トランプ氏は新型コロナウイルスが大流行する中でも教会の活動再開を指示したり、宗教施設を訪問したりするなどして、こうした有権者に強く支持を訴えている。
LGBT擁護の司法判断、トランプ氏福音派票に影響か
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