ジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の回顧録出版に関しては、誰が一番の悪者なのか見極めるのが難しい。それは自身が仕えたドナルド・トランプ米大統領の任期中に回顧録を出したボルトン氏なのか、長年ボルトン氏と敵対してきたにもかかわらず今になって真実の語り部としてボルトン氏を称賛している人々なのか、それとも回顧録の中に描かれたトランプ大統領なのか。ボルトン氏は長い公職期間を通じて、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に頻繁に投稿してくれた人物であり、米国の国益を守ってきた人物でもある。われわれが彼を擁護する側に立ったのは1度や2度ではない。トランプ氏の個人的言動に関するボルトン回顧録の記述は、正しいように思える。なぜなら、トランプ大統領が公の場でも似たような発言をしているからだ。われわれが知る限りでは、ボルトン氏がうそをついたことは一度もなかった。
【社説】ボルトン回顧録、問われる公職者への配慮
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