金与正朝鮮労働党第1副部長
今回の爆破は、金正恩朝鮮労働党委員長の妹であり、対韓工作の責任者である、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長の主導で行われたと報じられている Photo:Bloomberg/gettyimages

北朝鮮が
南北共同連絡事務所を爆破

 6月16日、北朝鮮が開城(ケソン)にある南北共同連絡事務所を爆破した。そこから伺えるのは、北朝鮮のいらだちの大きさだ。北朝鮮側は、韓国の文大在寅統領の宥和の呼びかけを一切無視している。というよりも、北朝鮮は文大統領を侮蔑する態度を鮮明にしており、同大統領を全く相手にする意思はないと宣言しているようだ。

 今回の爆破は、金正恩朝鮮労働党委員長の妹であり、対韓工作の責任者である、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長の主導で行われたと報じられている。爆破実行の背景には、北朝鮮の体制を批判するビラ散布への報復に加え、北朝鮮国内の変化や、政治的な思惑など複合的な要因があるとみられる。

 今後、北朝鮮は制裁の緩和・解除を目指して米国の関心を引こうとするだろう。

 そのために軍事挑発は一段と活発化する可能性がある。そうした状況下、文政権が依然として北朝鮮との宥和政策を取り続けると、韓国国内にも不安が広がることは避けられないだろう。日米と韓国の関係も、早期の修復が難しくなる恐れがある。

 わが国にとって、対応の難しい案件がまた一つ増えることになった。