――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJのチーフコメンテーター ***  ジョン・ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障担当)の新著は、他にどんな利点や欠点があるとしても、1つの不快な現実を思い出させる役割を果たした。その現実とは、2020年のほとんどの期間、米国が新型コロナウイルスと人種問題の混乱に気を取られているうちに、世界の悪者たちが立場を強固にする可能性が高いということだ。  米国の悪の勢力リストのトップ4人は、イラン・北朝鮮・ベネズエラ・シリアの支配者だが、新たな一連の制裁措置を受けているにもかかわらず、消え去る気配を示していない。